今年は通年を通じて日々コロナウイルスの話題ばかりで嫌気がさしてくる。しかしローカルテレビをつけるとついついニュースばかり追いかけ、毎日のように行われる政府関係者の記者会見も欠かさずチェックしている自分がいる。最近は携帯からライブで見れるようになり、こういう時期には大変有難いことだと感じる。
そんな中、本来であれば繁忙期である春先の人材案件はさっぱりだったが、時たま思いただしたように募集のお問い合わせをいただいたこともあった。まだまだ自宅勤務も多いので、実際退職者も少なければ、スタッフを追加で募集などはほとんどない状況だ。逆に昨年のデモの頃から徐々に余剰人員整理により解雇された方からの問い合わせが多かったが、それも直近では少なくなり、コロナ解雇が主流だ。
そう話し出すとお客様からは、じゃあ人は余ってるんですね?という質問をいただいた。でも私の肌感覚では小売や飲食の人は比較的求職中の人が多いが、オフィスの仕事の方については余ってるというより、しがみついて辞めないという感じがしてならないのだ。
大変失礼な言い方であることは重々承知の上だが、多少不平不満があったとしてもまさかこの時期に辞めないよね~、と言っている声がどこからか聞こえてくる。
先日ビデオ面接した20代男子の求職者に転職理由を聞くと「こんな状況(新型コロナウイルス)なのに、社長はスタッフ全員を通常通り毎日出勤させ、マスクの付与もない。挙句の果てには咳こんでいる社員に向かって、お前(コロナに)かかったんじゃないか、やばい、みたいな差別用語を吐いてる。言いたい放題みたいな感じでむかつくと言っていた。
しかしながら今年のような状況下で依願退職をする人は少ない。ローンもあるし親や子供を経済的に支えなければならないから。本音はこんな差別野郎の下では働きたくない!」(これらの会話は広東語なため、日本語での要約です)
最後に彼は、僕は若くて経済的負担は少ないほうだ、だからほとんど自分の意志だけで転職を決められる。有難いことだと呟いていた。
こういう人の話を聞くと、今は嫌々我慢している人が多いような気がするが、その逆で会社が誠意をもって従業員に対応してくれたので見直したという人もいるくらいだ。大変な状況が長く続いているからこそ、会社と上司と一体となって頑張ることに決めた人もいるようた。
我々のように物を持たない仕事の場合、極端に言えばパソコンと携帯があれば大抵のことはできてしまうので、コンフィデンシャリティにしっかり気を配れば、感染リスクを避けながら会社側と社員がWin- Win の関係でいられるのではないかと考える。
まだまだしばらく落ち着きを見せない新型コロナウイルス。だからこそこんな時期に従業員も会社側も本音を見せ合い、雨降って地固まるような状況になればよいと願ってやまない。