ある朝、未明に目が覚め慌ててトイレに駆け込んだ。あぁ又か、自分で何が起きたかよくわかっている。お腹には何もないのに吐きたい、吐かずにはいられない。
昨晩食べたものを考えながら布団に戻ったが、それは定期的にやってきた。20~30分に一度の間隔で。
胃腸が弱いのは子供の頃からで、今に始まったことじゃない。だから食べるものには気を配ってきたつもりだった。それでも一二年に一度はこういう事が起こるなぁ、と思いながら以下の言葉を思い出した。
「人生にはおもしろくないことがたくさん起こる。それは全て自分に責任がある。何かを気づかせるために起こるということを知っておいた方がいい。この世におこることは全て必然で必要、そしてベストのタイミングで起こる。」松下幸之助
病気=おもしろくないことであるとしたら、これは何を気付かせるために起こった事だろうと考えながら、床に着いた。
そう言えば前日から始めたミーティングについて、ケチがついたのだろうか。或いはこのミーティングが本当に毎日続くかどうか試されているのだろうか。それだけの覚悟を持って新しいことをやるつもりなのかと言われているような気がした。
幸いなことに翌朝はすっきり目覚めることができた。無理をしてクリニックに行き薬をもらったのが良かったようだ。仕事ができるのは有難いと思いながら、粥などの温かいものを口にする。食べられることの幸せと仕事ができることの幸せを再度確認させるために腹痛が起こった気さえしてきた。
時々はこうやって原点に戻ってみるのも悪くない。大病じゃなかったから言えるセリフと思いながら、頭は仕事のことでいっぱいだった。