香港生活

断捨離マスター

断捨離を意識したのは今のマンションに引っ越してきた頃だったと思う。前のマンションには7年ほど住み、そこで荷物が溢れまくり今のマンションに引っ越した際、かなり捨てたことを覚えている。ただしそれもかれこれ10年くらい前のことだ。

この間にこんまりや断捨離という言葉が流行り、私もこれらの本を借りたり買ったりしながら読んではいたが、実際ここ2~3年は自分の部屋がカオス化していくのを止められなかった。理由はただのずぼら。仕事にかまけてそのまんまにほったらかしていただけ。実際思いっきり仕事をしてはいたが、それは言い訳に過ぎない。

断捨離マスターとの出会いは少し前のこと。元々仕事がらみで親しくなった方だが、何かのきっかけで断捨離の話をしたらお手伝いくださるという。

最初の断捨離は7月だった。夏の暑い日でクーラーの風で書類が飛ばないように気をつけながらの作業。実際、前のマンションにいた頃からの光熱費や銀行からのマンスリーステイトメントなどがごっそり残っていたので、それを破いて捨てるのと、ファイルするので一回目が終了。

二回目は約一か月後の、これまた暑い日だった。前回の銀行関係の書類は残りも全て処分し、次はCDと書籍。本は以前から友達にあげたり寄付したりする予定で箱にまとめていたものがそのままになっていたので、捨てるのと寄付するのと売りに行くのに仕分け。分けてみたら古本屋に売りに行くのが大きなスーツケース一杯分になってしまい、結局後日知り合いにお願いして古本屋の写楽に持参。しかし本が古すぎて結局数十ドルにしかならなかったのはショックだったが、書籍がかなり処分され、部屋の棚の模様替えも一部できたのは私にとっては格段の進歩だった。

そして秋も深まったころ三回目の断捨離。ここではまだ残っていた書籍(ビジネス書)の処分と棚の使い方(何をどこに配置する等)についての指導を受けた。実際半日では物を全て動かすことはでき無かったが、翌日自分で作業を開始。ベッドの位置を換え、携帯電話の充電とドライヤーの位置を固定し、更には月末のチャリティに出す服や小物を揃えたら自分の部屋の大きさに改めて気づいた。

その間極力ミニマリストのYouTubuを見るなど自分の物への執着をなるべく失くすよう心掛けたつもりだったが、断捨離マスター曰く、まだまだ時間がかかるだろうとのこと。

長年やりたいと思いながらなんとなくそのままになっていた断捨離。今年はある程度まで片付けることができ本当に良かったと思う。それもこれも断捨離マスターのおかげ。えいやぁと気合を入れても、なかなか自分一人ではできないことも多々ある。お手伝いくださったマスターに心から感謝したいと思う。

これからは誰かに頼らずとも、モノを増やさない、なるべくシンプルに生きていけるようにしたい。スーツケース2個で香港に来て20年ちょっと。原点に戻る時がきているのかもしれない。