香港人材紹介

職を転々としても仕事があるのはなぜ?

「やっぱりうちの業界は若い人を採りたいんですよ、相対的にITとかにも強いですから。でも近年は働いてくれる期間が短すぎて参ってます。6~8か月くらいでしょうか。それでも以前は1年半くらいはもったんですけどね。ようやく教えてできるようになったと思った矢先に辞められてしまう。やってられないですよ。」

こうおっしゃるお客様を見ながら、全くもって同感だと強くうなづいてしまいました。そうなんです、ここ香港では一社の在職期間が本当に短い。逆に一年以上経ってると、ヘッドハンターから「そろそろ転職はいかが?」とお声がかかることもあり、よりよい条件の場所を求めて動く人があとを絶ちません。

その理由を考えた時にいつも思うのが帰属意識の低さです。香港がその昔イギリスの植民地であったことも影響しているのでしょう。それは会社に対しても言えると思います。その逆に家族間のつながりは半端なく強いと感じます。だから家族経営の会社などがやたらと多いのもうなづけます。

更に前出の方がおっしゃっていたのが、「香港人はモノを右から左に流して上手くやって儲ける」のが得意だと。香港が中国をはじめアジア各国の中間地点であったのは事実ですから、その特性は受け継がれているのだと言わざるを得ません。

短い在職期間で仕事を転々とする人たちが多いのは、帰属意識の低さとうまく立ち回って儲けようとする民族性だけにあるとは思いませんが、そういう人が一部にいることは確かでしょう。又仕事を転々としたら最後は誰も相手にしてくれなくなるのでは、というのはどちらかと言えば愚問だと思われます。家族のつながりが強いここでは、最後は家族が助けてくれる場合もあり、誰かの紹介で仕事が決まることも多いからです。その際に採用の決め手となるのは、誰が紹介してくれたかであり、本人の能力は二の次となると聞いたことがあります。

こんなことを書くと我々ヘッドハンターが要らないみたいですが、そんなことはありません。実際全社員をつながりだけで採用するわけもなく、実際一般採用はたくさんありますのでご安心ください。

ここで我々外国人が生きていくためには、ネットワークをどんどん増やし信用を勝ち取ることが大切だと思います。どちらかと言えば仕事の能力よりもつながりがモノを言うことも多いからです。

ここ香港には日本贔屓の人が多いため幸い親切にしていただくことも多く、友達も比較的作りやすいと思います。日本の商品が溢れ日本に旅行するリピーターがダントツで多い香港。受け入れてもらいやすい場所を活躍の場に選ぶことも大切ではないでしょうか。

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