今日は旧正月前にやるべきことの一つを皆さんとシェアしたいと思います。
それはまず、お年玉用に新札を手に入れるという作業です。これは香港内にカウンターがある銀行では「お年玉用の新札交換時期」というのを期間限定で設けています。具体的には、旧正月2、3週間ほど前に、カウンターに案内が張り出されますので、それを見て朝一番から並んで交換するというのが一般的です。一日の交換枚数(金額)が決まっていますので、早く行かないと交換ができないという恐ろしい事態になります。
もし100万ドル以上(約1400万円)を特定銀行に預けている方は、プライオリティバンキングのような優先口座を持っておられると思います。それなら銀行の担当者がいますので、その人に旧正月の一カ月前までに連絡をして頼んでおけばカウンターに並ばなくても新札を受け取ることが可能です。担当者の名前や携帯がわからない場合は、事前に近くの銀行の窓口に行って自分の口座番号を伝えれば、受付の人が教えてくれます。お年玉交換時期は殺到しますので、くれぐれも早めに連絡を取ってください。
では一体誰にいくら上げればよいのでしょうか。そして香港人は普通、いくら上げているのでしょうか。
先ずお年玉にはざっくり分けて2種類あることをお伝えします。
既婚者が未婚者に渡すもの(一般的には夫婦からという意味で二袋渡す)と上司が部下に渡すものです。(こちらは一袋)
これは私の感覚値になりますが、既婚者が未婚の友人に渡す場合、今は20ドル二袋よりも50ドル二袋の方が多い様に思います。しかしながら直接の友人以外にたまたま一緒にいた友達の友達(未婚者)にも旧正月期間内に出会った場合は渡すのが慣習ですので、そうなると親しい友人とそうでない人は区別をつけて当然という感じがします。
例えば私は旧正月期間中にハイキングに行った場合、何度かいっしょにハイキングした仲間に渡すのは一袋です。なぜなら仲間は私の夫と面識がないから。だから50ドル一袋を渡すことが多いです。そのお友達(面識ゼロ)にも同じように渡します。理由は、あとから二人で多い少ないと見比べられるのが嫌だからです。まあ、そんなことをする暇な人はいないかもしれませんが。
仕事初めのお年玉として会社のスタッフに個人名義で渡す場合は、50ドルか100ドルを渡しているというのが最も一般的かと思われます。ただ、会社から渡している企業様もあるので、それとは別枠と考えてください。会社で渡す場合はred pocketという名目で会計処理をすることができます。かつて私が勤めていた香港系企業では社員が800名以上いたため、人事総務担当がお年玉袋を配って歩き、もらった人はサインするという方法をとっていました。そうしないど、誰に渡したかわからなくなってしまうからです。
もし会社のスタッフが数十人以上という場合は、自分の部門には多めに、その他は普通にというのもアリです。これは上司から部下への心づけになるので、郷に入れば郷に従えで渡すことをお勧めします。但しその中でも気を付けなければならないのは、ティーレディーと言われるお茶出しや清掃をしてくれる女性スタッフです。大抵年配の方が働いていることが多いと思います。これも日本にはないポジションですね。彼女には少し多めに渡すことをお勧めします。今後お茶を入れてくれるタイミングや気の使い方が大きく変わる場合があります。
かつて利用していた香港サイドの某五つ星ホテルで、毎年VIPフロア、日本料理店の受付係、タクシー乗り場の担当者には一袋100ドルずつ渡していました。その効果は絶大で、いつ連絡しても(たとえ満席でも)必ず席を用意してくれ、タクシー乗り場はどんなに人が並んでいても並ぶ必要なし、VIPルームに至っては他の人が飲んでいないお酒が毎回出てくるということがありました。ただしこのようなサービスは担当者が変わってしまうとなくなりますので、注意が必要です。
既婚未婚に係らず、又自分の部下でもありませんが、通常マンションの管理人や中社長の人には皆20ドルか50ドル程度渡しています。自分の棟を担当してくれる毎日会う人には50ドルか、場合によっては100ドル渡します。これから一年、何かとお世話になるわけで、便宜を図ってもらいたいこともあります。今のマンションにしばらく住み続ける予定の場合は、躊躇なく渡すことをお勧めします。
マンション群のエントランスにいる人や掃除の方には20ドル一袋でも良いかと思われます。特別に親しくしている掃除のおばさんには50ドル渡すこともありますが、実際には相手も誰からもらったか記憶していないでしょうが、無しというわけにはいかない、こんな感じです。
私の場合はビジネスで個人で渡すのは、会社のスタッフ・会社が入っているビルの管理人・掃除のおばさんたち・サプライヤー(ITなどアウトソースしていて時々来てくれる顔なじみ)などでしょうか。金額は20・50・100ドル札で、ケースバイケースで1袋、2袋と使い分けています。ビジネス以外では、マンションの管理人と掃除の人・親しい友人の子供たち・いまだ独身の友達・夫の親戚・いつも使っているエステサロンの担当者などが主ですが、全く知らない人でも新年の期間に会ってしまったら渡さなければならないので、常に持ち歩くことになります。金額は本当にバラバラで20~1000ドルになります。親しい人には事前にしっかり準備して渡すのでお年玉袋に名前を書いておくようにしています。金額は間違えないようにいつも気を付けています。
この仕来りは、最初は驚きましたが上げ続けていると楽しい気持ちにもなります。いつもの感謝の気持ちを忘れず、しっかりと渡したいと思っています。