香港でこの仕事を長年してきて思うのは、意外に学歴と関係なく成功している人が多いということです。有名なリーカーシン(李嘉成)の例もありますが、高卒でも経営者になっている人や大手証券会社で働いている人なども多く、私もその実例を何度も見てきました。それは香港で働く現地採用の日本人にも見られ、高卒でも月給5万ドル(約70万円)以上稼いでいる人や、金融機関でボーナスが6カ月以上ある方など、タイミングとチャンスが大切だと思うことがしばしばあります。
その一方で募集ポジションによっては学歴を気にされる場合も多々あります。
その多くは大卒(Bachelor Degree)、又は専門学校や短大卒(IVE, High Diploma, Associate Degreeなど)、その次に来るのが学歴不問(一般的にはF5/F6(日本の高卒相当)という順番です。
以前2つの修士課程(Double Master Degree)を修了された方とお会いしたことがあります。なぜ2つの修士課程を学んだのですかと伺うと、理由としては当初はその分野の研究をしたいと思われたそうで、実際大学でリサーチの仕事をしてこられました。しかしながら長年考えてきた日本語をより学ぶ、日本で暮らしたいという夢をかなえるため30歳を目前にワーキングホリデーに参加。一年間民宿などで働かれ、最近香港に戻られました。
現在は今までのバックグランドとはかけ離れた興味がある観光・旅行業での仕事に就きたいとおっしゃっていて、そうなると逆に学ばれた生物学の修士課程はこの仕事を探すためにはむしろ足かせになってしまう可能性がありそうだという説明をしました。こんなに勉強ができる学歴が高い人は(逆に)不必要だと思われてしまうことがあるからです。又この方の希望給与は新卒よりは高いのですが、観光・旅行業での就労経験はゼロ。そうなるとエントリーレベルのポジションには給与面で合わなくなるため業界を変えるのはなかなか難しいということになります。
ただご本人曰く、今までの日々があったからこそたどり着いたのが「今」なので、過去を消すことはできないし。そうなると今の自分を受け入れてくれる企業を探すしかない。
業界替え、職種替えをしたい方への転職支援は難しいからこそ、納得して受け入れてくださる企業様がでてくるまで、じっくりお手伝いしたい。でもはっきり申し上げて最終的には「運」と「縁」だと思います。私に出会ったこともご縁と考えていただけて、私からの紹介で仕事が決まったらそれは縁が深かったということになるのかもしれません。今までも私を通してご縁をつないで差し上げることができたという経験を何度もしました。この仕事をしていて一番の醍醐味と言えます。
このブログでは香港内での転職にターゲットしています。転職情報や履歴書作成の仕方、広東語や日本語を使用した模擬面接なども用意していますので、お気軽にご連絡ください。